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【簿記3級】有形固定資産の取得・売却の仕訳について初心者向けに解説!

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有形固定資産とは?

土地や建物のように、1年を超える長期にわたって営業活動に使用するために所有する資産を有形固定資産といいます。

有形固定資産には次のような勘定科目があります。

有形固定資産の取得

有形固定資産を購入したときは、取得原価で記帳します。

取得原価は、資産を購入して使用できるまでにかかった費用の合計を表します。つまり、本体の代金に購入手数料や付随費用についても含めて記入します。

付随費用(ふずいひよう)
資産の取得や処分といった取引に関連して発生する諸経費で、運送費、保険料、購入手数料、関税、据付費などが該当する。

有形固定資産に関する仕訳

有形固定資産を購入したとき

有形固定資産を購入したときは、資産が増加するため建物勘定(資産)、土地勘定(資産)など有形固定資産の勘定を借方に記入します。

例 題

4月1日、土地1,000,000円を購入し、代金は小切手を振り出して支払った。なお、購入にあたって、登記料・仲介手数料の合計額150,000円を現金で支払った。

借   方金 額貸   方金 額
土   地1,150,000当 座 預 金
現   金
1,000,000
150,000

付随費用を追加で支払ったとき

有形固定資産を購入したときに、それを利用するために追加で支払った付随費用についても有形固定資産勘定で処理をします。

例えば、購入した土地について整地をする費用などがこれにあたります。

例 題

4月10日、1日に購入した土地について、地ならし等の整地費用250,000円を小切手を振り出して支払った。

借   方金 額貸   方金 額
土   地250,000当 座 預 金250,000

有形固定資産を売却したとき

使用していた有形固定資産が不要になった場合に、売却をすることがあります。

有形固定資産を売却したときは、売却時点で帳簿に記録している金額(帳簿価額)で借方に記入します。

また、受け取った金額と帳簿価額との差額について、売却価額の方が高い場合は固定資産売却益(収益)勘定、売却価額の方が低い場合は固定資産売却損(費用)勘定で処理します。

帳簿価額(ちょうぼかかく)
簿価(ぼか)とも呼ばれ、会計帳簿に記載されている資産や負債の評価額のことです。具体的には、資産を購入した際の価格から、減価償却費*などを差し引いた、その時点での帳簿上の金額を指します。

*土地以外の有形固定資産は減価償却の手続きが必要になりますが、減価償却については決算で学習します。

例 題

所有している土地(帳簿価額 2,400,000円)を3,000,000円で売却し、代金は現金で受け取った。

借   方金 額貸   方金 額
現   金3,000,000土   地
固定資産売却益
2,400,000
600,000

練習問題

次の一連の取引を仕訳し、ア〜エに当てはまる勘定科目または金額を答えなさい。なお、? については各自推定すること。

  1. 土地を購入し、代金2,000,000円は小切手を振り出して支払った。なお、仲介手数料150,000円、登記費用100,000円については現金で支払った。
  2. 上記1の土地について、整地費用80,000円を現金で支払った。
  3. 所有していた土地(帳簿価額 2,330,000円)を2,200,000円で売却し、代金は現金で受け取った。
借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
1土   地(ア)当 座 預 金
2(イ)80,000現   金80,000
3
(ウ)
2,200,000
130,000
2,330,000

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