手付金とは?商品売買取引の記帳方法

この記事では、手付金や内金の会計処理について解説します。

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手付金とは?

商品の仕入側が商品を受け取る前に、前もって商品代金の一部を支払うことがあります。このとき、商品を後で受け取る権利(債権)が生じるので、前払金勘定(資産)で使用します。

また、売上側が、商品を引き渡す前に、前もって商品代金の一部を手付金として受け取った場合は、あとで商品を引き渡す義務(債務)が生じるので、前受金勘定(負債)を用いて記帳します。

★手付金
手付金とは、売買の契約時に代金の一部を事前に支払う、または受け取るお金のことです。内金とも呼ばれ、手付金(内金)には契約の成立を証明する役割や、契約解除時の違約金としての役割を持つことがあります。

手付金を支払ったときの仕訳

商品を注文して、手付金を支払ったときは、前払金勘定(資産)を借方に記入します。

例 題

商品300円を注文し、手付金として50円を現金で支払った。

商品を注文しただけでは簿記上の取引に該当しないため、実際に商品を受け取るまでは仕入勘定(費用)には記録しないことに注意しましょう。

借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
前 払 金50現   金50

商品を受け取ったときの仕訳

前もって商品代金の一部を支払っていた場合、商品を受け取ることで商品を受け取る権利(債権)は消滅するので、前払金勘定(資産)を貸方に記入します。

例 題

商品300円を受け取り、代金のうち50円は注文時に支払っていた手付金と相殺し、残額は掛けとした。

商品を受け取ったときに、仕入勘定(費用)を借方に記入します。

借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
仕   入300前 払 金
買 掛 金
50
250

手付金を受け取ったとき

商品の注文を受けて、手付金を受け取ったときは、前受金勘定(負債)を貸方に記入します。

例 題

商品300円の注文を受け、手付金として50円を現金で受け取った。

この場合も、商品を注文を受けただけでは簿記上の取引に該当しないため、実際に商品を引き渡すまでは売上勘定(収益)は使用しません。

借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
現   金50前 受 金50

商品を引き渡したときの仕訳

前もって商品代金の一部を受け取っていた場合、商品を引き渡す(発送する)ことで、商品を引き渡す義務(債務)は消滅するので、前受金勘定(負債)を借方に記入します。

例 題

商品300円を引き渡し、代金のうち50円は注文時に受け取っていた手付金と相殺し、残額は掛けとした。

商品を引き渡したときに、売上勘定(収益)を貸方に記入します。

借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
前 受 金
売 掛 金
50
250
売   上300

練習問題

次の仕訳のア〜エに当てはまる勘定科目・金額を答えなさい。なお、? については各自推定すること。

  1. 商品2,000円を注文し、手付金500円を現金で支払った。
  2. 上記1.の商品を受け取り、代金のうち500円を注文時に支払っていた手付金と相殺し、残額は掛けとした。
  3. 商品3,000円の注文を受け、手付金700円を現金で受け取った。
  4. 上記3.の商品を発送し、代金のうち700円は注文時に受け取っていた手付金と相殺し、残額は掛けとした。
借 方 科 目金  額貸 方 科 目金  額
1(ア)500現   金500
2仕   入2,000前 払 金
買 掛 金

(イ)
3現   金700(ウ)700
4前 受 金
売 掛 金

(エ)
売 掛 金3,000